ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
剣道着に着替えて、竹刀を2人揃って構えた。
「「ヤッ!!」」
竹刀が擦れあって、大きな音がした。
お互い一旦離れ、また揃って駆け出す。
パンパンッと、また擦れあいの繰り返し。
しびれを切らし、
先に攻め方を変えたのは俺だった。
翔真は、俺が腹めがけて横から振り回した竹刀を、後ろに下がって交わした。
次は、俺が交わす番だった。
翔真が、同じように俺の腹に横から竹刀を振りかざした。
交わしきれず、翔真の竹刀の先が俺の片手に触れ、竹刀が両手から離れ、宙を舞って、床に音を立てて落ちた。
翔真は、思わず尻餅をついた俺の顎の真ん前に、竹刀の先を振りかざした。
「……やっと勝った!」
翔真は、放心状態の俺を見下ろして満足そうに微笑んだ。