ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
負けたか……。
「……強くなったな、翔真」
「お前が弱くなったんじゃねぇの?」
隣に座り、翔真は軽口を叩いた。
「……その腕、完治してるだろ。逃げんなよ、ライバル。大学で空手部入れよ。大会で待ってっから。……さっさと上がってこい!!!」
屈託もなく、翔真は俺に笑いかけた。
「……っ、ああ」
目頭が熱くなって、俺はついまた涙を流しそうになった。
いつだって、お前はそうやって道を踏み外した俺をすくい上げるんだ。
やっぱり、最高の親友だよ。
「……翔真、お前に出会えてよかった」
再会出来て、こうして戦えて本当に良かった。
「そっくりそのまま返す!!」
翔真は後ろから肩を組んで、陽気な顔をして俺の方を向いた。
「「アハハハ!!」」
声を上げて、俺達は笑いあった。