ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~





「光輝、たかがバイクで何泣いてるんだ?





本当に、泣き虫だな」






隣にいた親父を、俺は睨みつけた。





「……っ、このクソ野郎」






なんてことしてんだよ。





2年前のことが、頭に浮かび上がってきた。




“光輝免許取れたのか!!”


やったなぁって、俺の頭を翔太さんは撫でてくれた。

“はいっ!”


“じゃあ、バイク選びに行こうか”

優姫さんは、そう言っていつものように俺を抱きしめてくれた。



誕生日の日に、聖理奈も一緒に4人で買いに行って貰ったバイクなのに。




やっと、貰えた。




ちゃんと家族ができて、
やっと貰えたプレゼントなんだよ。



あんたなんかは全然くれなかったもんなんだよっ!!




それなのに……っ。




「……クソ野郎?それはこっちの台詞だな。何年探したと思ってる?勝手に逃げて暴走族なんか入って、総長になって彼女も作って、英雄気取りか?」








……うるせえよ。






あんたに、俺の何がわかんだよ。




何でもかんでも文句つけてくんじゃねぇよ!!






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