ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
「わかった。妖斗、入ってきていいぞ」
空我さんがそういった直後、
妖斗が病室のドアの後ろから、ひょっこりと顔を出した。
妖斗は病室に入り、そっと俺に近づいてくる。
布団についていたボタンを空我さんが押して、布団とともに身体が半身だけ自動で起こされた。
「……兄さん」
妖斗はベットの隣にあった丸椅子に座り、
俺を呼んだ。
「……久し……ぶり?」
掠れた声で、俺は妖斗に笑いかけた。
「うっ、うあああっ!!!」
妖斗は突然俺を抱きしめて、赤ん坊みたいに泣き出した。
気がつけば病室から空我さんは去っており、ここには俺達しかいなかった。