ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~






毎日毎日楽しかった。




そんな平和な時間が、ずっと続くと俺は




なんの疑いもなく、





信じきっていた。






いつも夜は2階にあった自分の部屋で母さんと一緒にベッドで寝ていたのに、ある日





母さんは10時になっても2階に来なかった。




いつもは9時くらいには来て俺に絵本を読み聞かせてくれたのに、1時間経っても来なくて、俺は変に思った。





母さん……なんで来ないんだろう。




俺は眠くて閉じかけていた目を擦り、1階へ行った。



「なんで貴方は光輝のお世話ひとつしないのよ!いつもいつも仕事ばっかり!!明日は光輝の誕生日なのよ?それなのに仕事仕事って、去年も一昨年もそうだったじゃない!!」




……母さん?



リビングルームのドア越しに、母さんの叫び声が聞こえた。




「うるさい!俺は忙しいんだよ!!誰がこの家の生活費を稼いでると思ってるんだ!そんなこと言うなら、お前だって働いたらどうだ!俺にばかり押し付けて……」




続けて、父さんの叫び声まで聞こえてきた。






「……なに、これ」







喧嘩……?



俺のことで揉めてんの?







俺には、ドアの前で立ち尽くすことしか出来なかった。








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