ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
父さんが、母さんにゴミ箱を投げつけたのか?
いや、まさかそんなわけ……つ。
「はあっ、はあっ!」
座っている母さんの目の前に立っていた父さんの呼吸が、荒かった。
まるで、それがゴミ箱を投げつけた証拠だとでも言わんばかりに……。
「.........お前だって働いたらどうなんだ。
専業主婦なんて、光輝が帰ってくるまでは、どうせ家事もせずに暇を持て余してるんだろう?」
父さんの言葉を理解するのが恐ろしかった。
まるで、母さんを責めるみたいな言い方だった。
仲がいいはずなのに、なんで……?
「そんなわけないじゃない!!私は毎日洗濯も掃除もしてるし、ご飯だって作ってるわよ!貴方だって、私の作るご飯は美味しいって言っていたじゃない!」
母さんは頬の血を拭い、負けじと言い返した。
「うるさいっ!!」
バンッ!
「やめて!」
父さんが、母さんの頬を叩いた。