ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~





父さんが、母さんにゴミ箱を投げつけたのか?




いや、まさかそんなわけ……つ。


「はあっ、はあっ!」






座っている母さんの目の前に立っていた父さんの呼吸が、荒かった。





まるで、それがゴミ箱を投げつけた証拠だとでも言わんばかりに……。






「.........お前だって働いたらどうなんだ。



専業主婦なんて、光輝が帰ってくるまでは、どうせ家事もせずに暇を持て余してるんだろう?」




父さんの言葉を理解するのが恐ろしかった。



まるで、母さんを責めるみたいな言い方だった。


仲がいいはずなのに、なんで……?






「そんなわけないじゃない!!私は毎日洗濯も掃除もしてるし、ご飯だって作ってるわよ!貴方だって、私の作るご飯は美味しいって言っていたじゃない!」






母さんは頬の血を拭い、負けじと言い返した。







「うるさいっ!!」




バンッ!



「やめて!」





父さんが、母さんの頬を叩いた。















< 134 / 213 >

この作品をシェア

pagetop