ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
…………知らない。
こんなのは、
俺の知ってる母さんと父さんじゃない。
バンバン、バコっ!!
「やめて、やめてったら!!」
床に座る母さんを、父さんは殴っては蹴って、殴っては蹴った。
「父さん、もうやめてよ!!」
俺は、思わず部屋に入って叫んだ。
父さん、どうしたんだよ……。
「光輝。……見てたのか?」
恐る恐る頷くと、父さんは、ゆっくりと俺に近づいてきた。
「逃げて光輝っ!!」「グハッ!!!」
父さんに腹を殴られ、俺は思わず血を吐いて床に倒れ込んだ。
「……とっ、父さん」
「いいか、このことを先生や友達に話したら許さないからな」
父さんのその言葉を聞くのを最後に、俺はその日気を失った。