ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
「アハッ、アハハハハハハ!」
直後、親父は狂ったように笑いだした。
「ククク。出来損ないのお前が一丁前に兄さん気取りして逃げろなんか言って、本当に似合わないなぁ?」
「ぐっ!!」
太ももから足を離したと思ったら、すぐに親父は、同じように俺の逆側の太ももを踏みつけた。
「……今なんつった?ああ?
光輝は出来損ないなんかじゃねぇ!俺達の大事な家族なんだよ!誰よりも優しい、自慢の兄さんだよ!!!」
激情した翼咲に苛立った父さんは、俺の顔に突きつけていた火のついたライターを
翼咲に向かって投げつけた。
「翼咲ーっ!!!」
俺は叫んだ。
「翼にぃっ!!!」
咄嗟に妖斗が翼咲の身体を横から押して、ライターは道路に落ち、ゆらゆらと火を見せるだけだった。