ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
涙が雨水のように俺の服にこぼれ落ちた。
「鹿子島琉希也(カシジマルキヤ)、俺の息子からその足をどけてもらおうか」
俺は、思わず顔を上げた。
「翔……太さん」
目の前に歩み寄って来た翔太さんは、そっと優しく微笑んだ。
「息子だと?この出来損ないは俺の息子だぞ」
「ああ、血の繋がり状はそうだ。……しかし、俺はその子の育て親だ。この11年、光輝が顔を忘れた親について、俺は夕姫とともに沢山の情報を集めてきた。
鹿子島さん、子供の虐待がどんな罪に問われるか知っているか?
何十年牢屋に入る羽目になるだろうな?証拠なら、光輝の身体中に出来ている傷で十分上がっている。
捕まりたくなかったら、早くここから退散して、二度とこの学校にも、光輝の前にも現れるな」
「クッソ!!」
親父は、俺の太ももから足をどかして、逃げるように去ろうとした。