ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
「光輝を見てると、昔の自分を見ているみたいで時々気味が悪くなる。光輝は人への頼り方を知らないんだろうな。俺もそうだったからな……」
空にぃは何かを懐かしむような顔をしていった。
「兄も弟もいなくて、親も味方してくれないんじゃあ、もう誰を頼っていいのかわからなくなるんだよ。
……産んだ親にも認められない自分に、友達なんて作る資格があるのかって、誰かと一緒にいる権利があるのかって嫌でも考えちまう」
空にぃは辛そうな顔をしていった。
「でもいつか、そんなめんどくさいようなややこしいことは考えなくていいんだってわかる日が来る。
そう思うには、随分時間がかかるかもしれないがな……。
本当は、白龍の中で今最も再生されるべきは光輝なのかもしれないな……」
空にぃは自分の青い髪に触れ、困ったように笑った。
「白龍……」
俺は小さな声で呟いた。
再生が由来のこの族名には、白い龍の如く穢れなきまっさらな自分に戻って、人生をやり直そうという意味が込められている。
俺はこの光り輝く明るい世界に光にぃが連れ出してくれたから、今ここにいる。
光にぃは俺の恩人なんだよ……?
今度はきっと、俺が光にぃを救う番なんだ。
そうだよね?兄さん……。