ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
翼にぃが俺の腕を引っ張って、
4人で全速力で体育館から逃げ、
そのまま光にぃのいる病院へ直行した。
「八尾さん、大丈夫ですか」
光にぃの病室ねは、医者が慌ただしく動いていた。
「八尾さん、聞こえますかー」
八尾って、光にぃの苗字じゃ……?
「光輝っ!!」
翼にぃが光にぃに近づく。
「離れてください!……聖里奈さんも」
医者が、光にぃの近くにいた聖里奈に向かって言う。
「せっ、聖里奈!!」
真凛が聖里奈を呼んだ。
「おい聖里奈、光輝に何があったんだよ!」
聖里奈は、慌てて俺たちの方へ来た。
「……重度の発作みたい。命に別状はないから、とりあえず今は薬物療法で様子を見るんだって」
発作……。
「なんで急にこんなことになんだよ!」
「なんで急に発作なんか」
翼にぃと俺がいったのはほぼ同時だった。
「多分意識を取り戻した途端に、親のことを思い出して怖くなっちゃったんじゃないかな」
……そういうことか。