ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
「これが見せたかったんだ。妖斗、暁斗が無理してるって言ったの覚えてるか?」
隣にいた空にぃの言葉に、俺は思わず顔を俯かせた。
兄さん、まだ無理してんのかな……っ。
「あれなぁ、どうやら案外マイナスに動く訳でもないみたいなんだ。あん時は厳しいこと言ってごめんなぁ?」
空にぃは、そう言って俺の頭を撫でた。
「え……?」
俺は、横にいる空にぃを見た。
「妖斗、お前がそばにいることが暁斗の力になってるんだ。暁斗は、妖斗がいるから頑張れる。元気でいられるんだ。
リハビリはな……あいつには、俺は正直できないと思った。
10年寝たきりだったのに、普通に喋れるようになったり食事できるようになったりすること自体、そもそも奇跡に近い。
ましてや、暁斗は歳はとってても、アレはまだ10歳の子供なんだよ。10年間寝てたって言われて、ショックを受けないハズもない。大事な弟も置いていっちまったわけだしな」
そこで、空にぃは言葉を切った。