ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~




バンッ!!



その時、部屋のガラス張りの扉が音を立てて開いた。



俺は、思わず固まった。


扉を開けたのは、兄さんだった。


手すりなしで、兄さんは俺達の元へゆっくりと歩いてきた。




「あっ、暁にぃ……っ」



歩いていた。


ぎこちなくて、ふらついていた。


それでも、兄さんは、確かに俺の方へ近づいてきていた。




「はぁっ、はぁ……っ」

兄さんの荒い呼吸が、こんなにも近くで聞こえる。





それだけで、待っててよかったなって、



生きててよかったなって思ってしまう。






嬉しくて、身体が震えた。


< 197 / 213 >

この作品をシェア

pagetop