ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
空にぃが後ろへ一歩ずれて、
兄さんはそこを通って、俺と翼にぃのすぐ近くまで来た。
「暁にぃ……っ」
「兄貴……っ」
俺と翼にぃは、横を向いて、兄さんの方に向き直った。
フラッと、兄さんは両腕を伸ばして、倒れるように俺達をを抱きしめてきた。
思わず、俺と翼にぃは足から床に崩れ落ちた。
「妖斗、妖斗っ!!
帰ろう、家に。できなかったこと沢山やろう!10年分だ。沢山沢山遊んでやる!!
ずっとずっとそばにいてやるから、もう二度とお前を泣かせたりなんかしねぇから、
翼咲も一緒に、みんなで帰ろう!!!」
華奢な俺の左腕と翼にぃの右腕を強く抱き締めて、俺達の耳元で、兄さんは泣きながらそう言った。
「っう、うあーっ!!!!」
俺は、思わず声を荒らげて赤ん坊のように泣き出した。