ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~




奇跡なんて起きない。




そういつも思っていた。





俺は人殺しで、





生きる意味なんかこれっぽっちもないと思っていた。







そんなことないんだって、そう言われた気がしたんだ。







「ほら、暁斗。退院おめでとう!!





今日は快晴!絶好の退院日和だっ!!!」





空にぃは、いつの間に持ってきたのか、



床に倒れた兄さんに、花束を差し出してきた。






空にぃの隣には、同じくらいの背丈の医者がいた。





紫色の髪をしたその人からは、花の香りがして、俺はすぐに、その人が花束を持ってきたんだとわかった。











< 199 / 213 >

この作品をシェア

pagetop