ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~




光輝が松葉杖もなしで、
少しぎこちなく、俺達の元へ歩いてきた。




「光輝ぃ、退院したなら言えよこのバカ兄貴ぃっ!!!」


突如、俺の隣にいた翼咲が叫んで、光輝に飛びついた。



「うおっ!!……いやだって、それじゃサプライズになんないじゃん?それに、退院したの今日の早朝だし」



翼咲に抱きつかれ、光輝は膝から床に崩れ落ちた。






妖斗は光輝のところへ走っていった。




3人は、1分もしないで、現状を把握しきれてない俺の元へやってきた。



最初に口を開いたのは、中央にいた光輝だった。




「なぁ、兄さん。





……また強くなってくれないか。





俺と聖理奈の専門学校卒業まで一年半あるから、それまでに。






妖斗と約束したんだろう?」





そう言って光輝は、好青年っぽく爽やかに微笑んだ。




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