ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
俺は聖里奈の胸を押し、体を離れさせた。
「正気かよ、聖里奈。
俺は穢れてっぞ………」
自分で言ってて、死にたくなってきた。
「そんなことはどうでもいいわよ!!何があっても光輝は光輝でしょ!あたしは、今のあんたを好きになったんだから!!」
何でそういうことバンバン言うんだよ……。
「……それさ、これ見て言えんの?」
俺は着ていたパーカーの袖をまくりあげ、
聖里奈に腕を見せた。
赤黒く、白い肌が見えないほどに暴行によって穢れた腕が、顕わになった。
軽蔑すると思った。
しかし、聖里奈は俺その腕をそっと優しく撫でた。
「は、お前……何してんの」
「辛かったよね、光輝。痛かったよね。
もうこんなアザは作らせないわ。
……守るわよ、あたしがあんたを」
聖里奈は俺を優しく抱き締めた。
「何でそんなこと言うんだよ……っ」
押し寄せてきた苦痛に、俺は顔を歪めた。
聖里奈の悲しそうな顔を見るのが、辛かった。
………いつだって、お前はそうやって俺の本心をいとも容易く見抜くんだ。
両目から、大粒の涙がこぼれ落ちた。