ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
「……聖里奈、愛してる」
俺はそう静かに言った。
「だったら……「だからこそだ。俺を守るつったらさ、それこそ多分妖斗の時以上の大事になるぞ……」
――バチン!!
「舐めないで!……それぐらい覚悟してるわよ」
俺は唐突に聖里奈に頬を叩かれた。
それだけで、もうダメだった。
涙が、滝のように流れてきた。
「聖里奈……っ、たす……けて……くれ……っ。
本当は、親父になんか会いたくないっ!!
俺は……もっと白龍と一緒にいたいっ!
あいつに殺されたくなんかないっ!!
……できることならっ、あんたのそばにいたい」
ちっちゃな子供みたいに身体を震わせて、俺は、泣きながら懇願した。
「やれやれ、やっと本音が出たなぁ?」
直後、アジトのドアを翼咲が開いた。
「「「総長、すいませんでした!!!」」」
続けて、中にいた下っ端達が、俺に向かっていっせいに頭を下げてきた。
「……えっ?」
俺にはただ、目の前にいる弟の翼咲を凝視することしか出来なかった。