ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
「あたしがアジトの前で告ったのも、作戦よ。もちろん、あたしが光輝のことを好きって言うのは本当だけどね?」
聖里奈の言葉に、俺は思わず何も言えなくなった。
俺の身体から離れ、聖里奈は俺に、翼咲の方を見るよう、目で合図してきた。
「なぁ光輝……お前は今でも俺にとっては恩人で、親友で、心づよい兄貴だよ。
………縫跡は消えなかったけど、それでもちゃんと感謝してるんだ。死のうとしてた俺を助けてくれたことも、お前が手術費を払ってくれたことも。
俺は妖斗みたいに素直じゃねえからさ、こんなこというの全然柄じゃないんだけどよ、……今度は俺がお前の恩人になってやるよ」
翼咲は俺に片手をそっと差し出した。
「これは持論なんだけど、俺さ、総長やんなら朔乃と妖斗副総長にしたいんだよ!
こいつらまだまだ喧嘩弱いじゃん?
俺と真凛で次の卒業までに強くすっからさ……ここにいろよバカ兄貴」