ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
空白の10年間~暁斗side。
「暁斗、――妖斗が倒れた」
そう空我先生から聞いた時、どれだけ心臓が掻き乱されただろう。
どれだけ、怖いと思っただろう。
不安だった。……妖斗が、ついこの前の俺みたいになったらどうしようと思って。
車椅子に乗せてもらって、俺は妖斗の病室に連れてってもらった。
「はぁっ、……はぁ……はぁ」
空我先生に連れてこられた病室にいた妖斗は、呼吸が荒かった。
うなされて、汗をすごいかいている。
「妖斗………」
俺には、そんな弟の頭を撫でることしか出来ない。
「……暁斗」
背後にいた空我先生が、静かに俺の名を呼ぶ。
「知りたいか?……お前が眠っていた10年間、この弟はどうやって生きてきたか」
その言葉は、俺の心に深く突き刺さった。