ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
「……聞きたいです。十年もこいつを独りにしたのは、俺の罪ですよ。
聞かなきゃいけないんです、どんな内容だろうとも……」
「そうか。……ただ、暁斗、これから言う話がたとえどんなに酷い話だろうとも、お前だけは妖斗のそばにいてやってくれ。
きっと妖斗は、お前が植物状態ではなく、もし両親と同じように死んでいたら、……自殺をしていたと思う。
妖斗はこの10年で、それぐらい酷いことを経験してるんだ。
………酷いことしかなかったわけでもないみたいだけどな」
それから俺は、空我先生から妖斗の10年の全てを聞いた。
監禁されて育ち、売色をして生きてきたこと。そして、白龍という暴走族との出会い……。
身をすくませるようなおぞましい話だった。