ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
俺が本題に入ると、妖斗は目を見開いた。
「………なっ、なんで」
俺の耳に届いた弟の声は、か細くて、震えてて、喉仏から無理矢理絞り出されたかのような頼りげのない声だった。
「全部……聞いた」
その言葉だけで妖斗は理解したのか、顔を俯かせて、ポロポロと涙を流し始めた。
大方、俺には1番知られたくなかったんだろうな……。
「……妖斗、顔上げろ」
――バチーン!
生まれて初めて、俺は本気で弟の頬を叩いた。
「え……」
妖斗は叩かれた左頬を触り、俺をただ見つめていた。
「……お前は、自分が何したか分かってんのかっ!?
何自分の人生棒に振ってんだよっ!!」
ニットを着ていた妖斗の胸グラを掴み上げ、
出ない声を無理矢理喉仏から引きずり出して、
俺は叫んだ。