ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
「……俺が……長男でいいのかよ。
10年寝たきりで、……社会復帰も……できやしない……くそったれが……兄でいいのかよ」
気がついたら、俺はボロボロと涙を流していた。
俺に出来ることなんて、……もう何も無い。
役になんか立たないんだよ……。
「暁斗、お前いつから馬鹿になった?
俺が知ってる暁斗は、そんなに頭回らない奴だったかぁ……?」
空我先生が俺の顔に近づいてきて、頭を撫でる。
「……暁斗、妖斗が売色の記憶を思い出しても壊れなかったのは、お前がいたからだよ。今も昔も、お前がいなきゃ妖斗はきっと特区の党に死んでたよ。
………やっぱり、どんなことがあろうとも
兄貴は兄貴だ。
今お前が妖斗を励ましたのは、紛れもない真実だ。
そりゃあ、これからできないことは沢山あるよ。
社会復帰どころか、リハビリだって何年かかるかわからない。
けどなぁ……出来ないことがあるからって、お先真っ暗な訳じゃない。
暁斗は暁斗だよ。
今も昔も、弟思いの兄だ。だからこいつらはお前が長男がいいって言ったんだ」