ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
「妖斗ー、翼咲、帰ろー。あ、朔もいるじゃん!!」
廊下から真凛が楽しそうに声を掛けてきた。
「よっす!んじゃま、帰るか!」
真凛と朔が仲良いのかハイタッチをした。
俺は、思わず手に持っていたスクールバックを握りしめた。
……なんか、見てんのいい気分じゃないかも。
……なんで?
「……俺、兄さんのとこ行ってくるから」
校門に付いたところで俺はそう言い、一足先に学校を出た。
「妖斗まったなー」
朔は、屈託のない笑をして、俺に手を振った。
「……ん、またね」
明日も会えるんだ。
きっと、これからは毎日だって会える。
俺は、それだけで嬉しく思った。
「妖斗、光輝と迎えにいくからな」
「また明日ね、妖斗」
「……うん」
翼にぃと真凛の言葉に頷き、俺は3人と分かれ、長谷川(ハセガワ)総合病院へ向かった。