ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~






「「「いらっしゃいませー」」」」



ドレスを着てる女達が目に付いた。



天井にぶら下がっているシャンデリアが煩わしい。

「……朔、母親の下の名前は?」


光輝にぃが朔に小声で聞いた。


「……確か絵美里(エミリ)っす」




席に案内されると、その人を光にぃは迷いもなく指名した。






「初めましてエミリです、こんにちは」




白に、赤いバラの花の絵があしらわれたロングドレスを着た女の人が出てきた。



「……母さん」





「……もしかして、朔乃?



大きくなったわね」






そういつて優しい顔をした母親の姿が、思わずかつて生きていた自分の母親とかぶった。






「……絵美里さん、どうぞ。30万です。こいつの家に帰ってきてやって下さい」






光にぃはそう言ってポケットから封筒を突き出して頭を下げた。






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