ネェ、オレヲアイシテ? Ⅱ~Buddy or Family~
「……翼咲?」
俺は思わず、様子が気になって玄関の方へ行った。
そこにいた翼咲は、目の前にいた女の人をものすごい形相で睨みつけていた。
「……帰れ、クソババア」
そこに居たのは、ついこの前俺を救うなんて言った奴とはとても同一人物には見えなくて、俺は本気で、弟に恐怖を感じた。
翼咲の目の前にいた人は、翼咲の赤髪より色素の薄いオレンジ色の夕焼け空のような髪に、をしていて、どこかツリ上がった瞳をしていた。
「……翼咲のお母さん?」
俺は無意識のうちにそう言っていた。
「……光輝、こんな奴親なんて呼ぶ価値もねぇよ。つーか、人のこと捨てといてよくもまぁここに来れたな。お前の神経まじ疑うぜ?失せろよ」