もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
>>初めての寄り道。
『よし、拓叶、藍ちゃん、川たん!行くよ!』
そう、お昼休みになった途端、漣くんはあたし達を引っ張って中庭のテラスに連れてきた。
校舎の中庭には、芝生が敷かれてテーブルがいくつもあるテラスがある。
でもそこはやっぱり、生徒に人気で遠目で憧れて見ていただけだった。
『暑っついな〜!!』
「うん、そうだけどどうしてあたし達を?」
漣くんに聞くと、ニヤリと笑を浮かれた。
『そりゃ、友達だからな!』
キメ顔で答えると、言った本人と拓叶が声を出して笑った。
友達…か。
その言葉でわくわくしていた幼稚園、小学校時代が懐かしくなる。
友達100人なんて、誰もが一度は夢見ただろう。
「友達…ふふっ、友達!!」
「円ちゃん…」
円ちゃんは嬉しそうに、両指の先を合わせて微笑んだ。
か、か、可愛い……
そんなこと、似合わなさ過ぎて出来ないよ…
『川たんも、藍ちゃんもよくテラス周り通る度に、一瞬立ち止まって羨ましそうに見てたからさ』
漣くん…
お調子者で誰とでも仲が良くて明るくて…
そんな人はクラスの端にいる子なんて、眼中にないのかなって思ってた。
だけど、クラス全体を見てたんだ…