もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
立ち尽くすあたしの腕を拓叶は引っ張って早歩きした。
足元しか見えなくて…
周りを見るのが怖くて…
『藍、可愛い…ほらもっと顔見せろよ』
『藍』
『藍』
『藍…』
やめて…
龍也くん…
『藍、おい藍!?』
「っはぁ…はぁはぁはぁ」
あたしの両肩を必死で揺らす拓叶…
はっと我に返ると、辺りは薄暗い路地であることに気付く。
「りゅう…や…くん」
『藍!!』
震えるあたしの身体を強く抱きしめた拓叶。
大丈夫…大丈夫…大丈夫。
そう心の中で必死に言い聞かす…
『あいつ!!許さねぇ…』
「…ひくっ…」
怖くて怖くてぎゅっと拓叶の腰に手を回した…
『っ!!』