もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開




でも、どこか落ち着く気がする…


龍也くんの声をかき消すために、拓叶の胸の鼓動に意識を集中させる。



『大丈夫…』



あたしの頭を優しく撫でて落ち着かせてくれる拓叶…


そうだ。


今、目の前に居るのは龍也くんじゃない。

拓叶だ。


あたしの好きな人だ。



「拓叶…」


『やっと、俺の名前呼んだ…』


「へ…?」


『ずっと、あいつの名前無意識で呼んでただろ』


「….」



あたし…そんな…


拓叶に言われるまで気付かなかった。



『俺の前で、他の男の名前…呼ぶなよ。
って言葉、忘れたか?』



ふっと優しく笑ってあたしの頬に手を当てた拓叶。


その手は大きくて温かくて…



「うぅん。
忘れてない…だから…その、ごめん」


『キス…してくれたら許す。』


「へ!?」


『ん…』



そう言って拓叶は目を閉じた…


え、えぇ!?





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