もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
お風呂から上がって、ドアを開けると拓叶は寝ている様子だった。
洗面所で静かにドライヤーして髪を乾かせた後、ゆっくり拓叶に近付くと拓叶の目から泣いた跡が残っていた。
拓叶の頬に触れて、親指の腹で涙をそっと拭う…─────
「拓叶…話してくれてありがとね」
『藍…?』
ゆっくり目を開けた拓叶…
「ごめん、起こしちゃったね」
『うぅん。待ってるつもりが…』
「拓叶のこと知れて嬉しかったよ」
『…』
すると拓叶は目を逸らした。
「だからさ、どれが本当の自分か分からないなんて言わないでよ…」
『え?』
拓叶はパッとあたしをみつめた。
「その時に、なりたい自分でいいじゃん?
その全てが拓叶だから…」
『藍…』
「拓叶が大好きだから。
全て受け止める準備は出来てるよ」
そう笑うと、拓叶はあたしの腕を引っ張ってキスをした。
『バカ…ほんと、襲うぞ…』
「いいよ。」
『え?』
「拓叶に全部あげるって言ったでしょ」
『バカ…』
拓叶はあたしに甘い甘いキスをした。
「っあ…たく…と…そこ」
『痛くしねーから…』
この夜、あたしは拓叶と身体を重ね一つになった…