もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
拓叶の“誰にも触れさせたくない”って言葉が頭を過ぎった。
確かに、束縛感はあるけど…
『藍の一番近くに居たい…ただ、それだけなんだ』
そう言う、拓叶の表情は悲しそうで、どこか胸を締め付けられた。
人から必要とされることで、自分のことを確認したい。
常に誰かに必要とされたい。
一人で居ることが耐えられなくて怖い。
上手くいかないことに対して、目を背けたい。
きっと、そんな感情が拓叶の胸を苦しめているのだろう…
「拓叶…」
『ごめん…』
拓叶は謝ると、走ってどこかへ行ってしまった。
呼び止めることすら出来ない自分に腹が立った…
これでも、拓叶の彼女なのだろうか…。
好きなのに…大好きなのに…!!
「拓叶…」
拓叶が走り去った廊下をただただ、みつめた。