もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
>>仲直り。
『わっかんねーよ…』
「私も今回やばいかも…」
放課後の教室でテス勉をするあたしたち四人。
テスト前日にしても尚、数学に苦しめられている漣くんと円ちゃん。
二人に数学を教えるのにそろそろキツそうな拓叶が目に入り、思わず笑ってしまう。
「拓叶、大丈夫?」
『バカ二人に数学教えるのけっこうきつい…』
ズンっと、教科書の上に顔を伏せた拓叶。
かれこれ、2時間最後の追い込みで数学を頑張って二人に教えていたもんね。
「お疲れ様」
拓叶の頭を優しく撫でる…
『川たん、明日どーするよ』
「どうしよう…赤点ギリギリ回避したいけど」
二人顔を見合わせて絶望を目の前にした顔をする。
いやいやいや、赤点って30点ラインだよね!?
それぐらい回避しなきゃ、拓叶が自分の時間を割いて教えた時間はどうなるの!?
「拓叶の為にも頑張ってよ?」
『んー…』
「私も徹夜でテス勉するよ…」
二人してラインだらけの数学の教科書を閉じる。
もちろん、教科書にラインだらけだから、ワークも赤ペンだらけだ。
「待って、もしかして追試…あるんじゃないかな?」
ふと、思い出した。
夏休みがある前は必ずと言っていいほど、追試という言葉が開かれる。