もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
あたしの言葉で、解散し家に帰るとさっそく拓叶はベッドに倒れ込んだ。
相当、疲れてたんだ…
「大丈夫?」
『なんかすっげー、頭痛い…』
「頭痛の薬飲む?」
『いいー…』
うぅ。
いいって言われたら…もうあたしにできることないじゃん。
「あたしは大人しく、明日の数学勉強するよ…」
『んー…』
鞄から数学のワークを取り出して、ため息をついた後、筆箱からシャーペンを取り出す。
赤点の心配はたぶんないけど、平均点の心配はある。
中間テストで平均点って確か…65点だっけ?
そして66点という点数を取った気がする。
高校2年、そろそろ真剣にならないと進路が危うくなる。
…って言っても、大学なんて無理よね。
親ももう居ないも同然だ。
もう、あの家にはあたしの居場所…ないんだ。
なら、勉強する意味って…この先ないのかもしれない。
『藍、どうした?
手、止まってるけど』
後ろからぎゅっと抱きしめられて、咄嗟にパッと顔を上げる。
さっきまでベッドに居たのに…
「拓叶…」
肩に顔を置かれてもう一度『どうした?』と聞かれた。
その優しい声のトーンに甘えたくなる…