もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
この先のこと、何も考えてなかった。
何の為に、高校に行っているのだろうか。
クラスのみんなから嫌われているのに、行く意味なんてあるの?
『藍?』
「あたし…何がしたいんだろうね」
『…』
「勉強しても、大学には行けないし。
それに大学に行きたい理由もない…
高校も何の為に行ってるのかなって。」
なんだろ…この気持ち。
そう思った瞬間、後ろにぎゅっと身体を引っ張られてもう一度抱きしめられた…
『俺もそう思う時あったよ。』
「え?」
『いや、今も…時々思う。』
「…」
『けど、せめて高校は卒業しねーとって思った。
だからさ…気楽でいいんだって。
肩の力抜いて、ほら、深呼吸…』
耳元で優しく呟かれて、拓叶の息を吸う音に耳をくすぐられた。
でも、なんだか安心して肩の力を抜いて深呼吸をすると、少し気が楽になったような気がする。
「なんか、ごめんね?」
『うぅん。
時には気持ちが落ち込む時あるよ。』
「…うん」
『弱音、吐けよな?
俺が聞いてやるからよ!』
後ろから頬をすりすりされて思わずクスッと笑ってしまった。
「ははっ、くすぐったい」
『やっと、笑った。』
「?」
『ははっ、で、分からないところある?
優しくわかりやすく教えるからさ』
「休まなくていいの?」
『いい。
藍にくっついてる今、ものすごく落ち着いてリラックスできてる』
「…なにそれー」
でも…すごく嬉しい。