もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
そこには〇と✓印が半々ぐらいに見えて…
「私は、なんと!!
56点で平均点の5点下だったよ!!」
っと、目を輝かせて拓叶を見る円ちゃん。
『な…俺は…48点だよ。』
「あれ?
でも、漣くん平均点以上じゃん?」
漣くんのテスト用紙を手に取ってよく見る。
「え?これって…」
『その通り。終盤から解答欄ズレてんの』
肩を落とす漣くん。
そう、数学は答案用紙が別なのだ。
あれだけ開始前に「くれぐれも解答欄がズレることがないように!」って、先生言ってたのに。
だけど心優しい先生は赤ペンで「解答欄がズレていなかったら67点でした!どんまい!」との書き込みがされていて思わず笑ってしまった。
「ははっ、このミスなかったら平均点越えてたのに!」
『まじか…でも、水瀬っぽいよな。
まぁ、二人とも赤点全然免れてて良かったな』
『教えた甲斐があったよ』と付け足して、笑った拓叶。
なんとか、他のテストも赤点を免れた二人は無事に補講や追試なしに夏休みを迎えられる。
「二人とも頑張ったね!」
「藍ちゃーん!!」
ぎゅっと円ちゃんに抱きしめられて思わず頬が緩む。
こんな友達がほしかったから…すごく嬉しいや。