もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



ようやく目を覚ました拓叶は黙ったまま洗面所へと向かった。


夜は甘えたり、攻めてくるくせに、朝一番は本当に拓叶は機嫌が悪い。


初めの頃なんて『まだ10時だろ?起こすなよな』って、言われたもんね。


その日、結局ほっといて起きた時間は確か12時半だったし。


ため息をついた後、朝食の準備をしようとキッチンに立つ。


互いに朝から白ご飯だなんて受け付けない体質で、朝はいつも食パンだ。


食パン2枚を取り、トースターに入れた後、テーブルにランチョンマットを用意する。

そして、冷蔵庫で冷やしていたオレンジジュースをコップに注いでテーブルの上に置く。


そのタイミングで拓叶はいつも、あたしを後ろから抱きしめる。



『藍…おはよう…ちゅっ』


「ちょ…もう、朝から」



頬にキスをされて、そのまま肩に顔を置かれる。




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