もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



ゆっくり黒板から手を離し、真剣な眼差しであたしを見る内山くん。



「なん…で」


『ボタン閉めるとき、ちょっと見えたから』


「…」



そう。


親にされたアザを見て、遊び相手のほとんどの男があたしを恐がって離れていく。



『家に帰りたくない。ってか』


「あんたには関係ないでしょ!」


『お前、虐待されてね?』


「っ…」



なんで、ピンポイントに突いてくるの?


知ったような…口ぶり。

しかも断定的な言い方。



『家に帰りたくないから、仕方なく教室に残ってた。
そこで目を付けられた一人の男に遊ばれた…違うか?』


「違…」


『その反応、合ってんだろ?』



この場から逃げたくて、後ろへ一歩下がると黒板にぶつかって、足がガクガク震えた…


それと同時に冷や汗が止まらない…



『ちょっ、杉崎!!』



その瞬間、意識がなくなった…





< 18 / 276 >

この作品をシェア

pagetop