もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
また、龍也くんの時のようになるのが嫌だ。
いつか振られてもいいように、心構えしなきゃ…
『難しい顔、やめろよ?』
「え?」
『俺はあいつじゃねーよ?
だから…どっぷり俺のことを好きになれよ?
心のブレーキかけなくていいから。』
沈んでいたあたしの顔を拓叶が両手で包み込んだ。
『お前が考えていることぐらい、わかんだよ…』
優しく笑って額をくっつけた拓叶…───
キレイに心を見抜かれた。
自分が傷付かないように、好きでいようと考えてた。
真実の愛なんて、ない。
そうまだ心のどこかで思っている自分がいる。
『俺がお前を好きな気持ちは、お前の想像以上だから。』
「…拓叶」
『だから、俺の傍から離れんな。
それに、お前の手を離すなんてありえないから』
その言葉に目頭が熱くなった。