もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
『クソっ』
親の虐待を受けているのが、自分の身近に居たとは考えもしなかった…
自分だけじゃなかった…
杉崎の姿はまるで、あの頃の俺を見ているみたいだ。
優しく布団をかけて、そっと外に跳ねたショートヘアの毛先に触れる…
『恐がらせて…悪かったな』
きっと、一番誰にも触れられたくない事だったに違いない。
俺が自分を繕っているのと同じ。
まさか、一目惚れした女の子が自分と同じ苦しみを味わっていたなんて…
思いもしなかった。
もっと…教えろよ。
お前の胸の内さらけ出せよ…
楽になれよ…
ー拓叶 side endー