もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



この前、隣にいたあの派手な容姿の人は彼女さんなのかな…



『うーん…どうだろう。』


「彼女さん…は?」


『藍と別れた後、一度告白されて付き合ってみたけど、やっぱりダメだったよ。
それからは…まだ誰とも付き合ってない』


「その茶髪、やめた方がいいよ。
龍也くんに似合わないもん」



すると、龍也くんはクスクス笑った。


だって…黒髪の龍也くんの方が何倍もカッコよかったんだもん。


優しい声に恋をして…

優しさに恋をして…

横顔に恋をして…


ただ、龍也くんの全てが好きで好きで堪らなかった。



『黒髪に戻すよ。
ピアスももう必要ないね』



テーブルの上に置かれたシルバーのピアス…



「龍也くん…」


『彼に隙ができたら…奪い返しに行く。』


「え?」


『…いや、なんでもないよ』



面白可笑しくクスッと笑う龍也くん。


その姿に自然とあたしも頬が緩む。






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