もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
ずっと、好きでした。
告白されて、付き合った日はものすごく幸せだったよ。
龍也くんのおかげで、外の世界をたくさん知ることが出来たんだよ。
狭い狭い家の中に居たあたしを、外へ連れ出してくれた龍也くんは、もうそれは王子様そのものだった。
初めて龍也くんの部屋にお邪魔して…
互いを求めあって…
一つになれた時は、もう何もいらないとも思えた。
こんなにも人を好きになれるんだって…本気で思ってた。
これから先も、ずっとずっと隣に龍也くんが居てくれれば、どれだけ幸せだろうかと。
だから…他の誰かでもいい。
「幸せになって…」
『藍…』
「龍也くんに出会えて、世界が変わった」
『…俺は何もしてないよ』
「うぅん。
龍也くんが居なければ、あのまま家の中で虐待に負けてたかもしれない。」
ひたすら虐待という恐怖に怯えていた気がする。
そんなあたしを龍也くんは助けてくれたんだよ。
「龍也くん、ありがとう」
『…俺は』
「自分を責めないでよ。
あたし達…もうたくさん苦しんだでしょ?」
『…』
「大丈夫だよ」
龍也くんの手をぎゅっと握る。
大丈夫…大丈夫。
龍也くんはもう苦しまなくていい。