もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



そして繋がれた手をぐっと引き寄せられる…



『何か食べたいものある?』


「んー、チョコバナナ!」


『ははっ』


「何よ?」


『いや?なんでも?
ほら、こっち』



たまたま近くにチョコバナナがあり、拓叶は財布からお金を出して1本あたしに渡してくれた。



「お金…」


『いいから』


「ありがと…」



すると拓叶は笑った。


その笑顔がたまらなく好き。



「いただきます!」



チョコバナナを一口食べると、名前そのままのバナナにチョコの味が口に広がる。



「ふふ、美味し!」


『なら俺も一口』



チョコバナナをパクッと一口食べて拓叶は『意外と美味い』と笑った。


そしてふと、円ちゃんが言っていた言葉を思い出して頬を赤く染める。


二人で同じもの食べて…か。


毎日しているのに…何故かお祭りは特別だ。



「って!二人は!?」


『あれ…』



ぱっと辺りを見渡しても二人の姿は見つからず…


そりゃ、みんな浴衣ですもんね…


完全にはぐれてしまった…





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