もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
屋台をゆっくり見て回ることも出来ず、20分が経った…
LINEも連絡付かないし…
『藍…ちょっと、休も…』
その声で隣を見ると拓叶は頭を抑えていた…
人混みが苦手…漣くんが言ってた言葉を忘れていた。
「ごめん!
あ、あそこにベンチあるからもうちょっと頑張って…」
拓叶を支えながら人混みを抜けてベンチに腰を下ろす。
拓叶…辛そう。
『ごめん、ちょっと人に酔った…』
「水、買ってこようか?」
『うぅん。大丈夫…
藍まで居なくなるのは…嫌だ』
フラフラになりながら掴まれた腕…
その手から身体の熱さが伝わる…───
「汗…すごい」
ハンカチを取り出して、拓叶の隣に座って額の汗を拭う。
『クラクラするし…
視界がぼやける…』
「やっぱり水買ってくるよ!」
『でも…』
「大丈夫。
ちょっと待ってて!
早く戻ってくるから」
拓叶の頬に手を添えて、もう一度「大丈夫」と言うと、拓叶はあたしの手を離した。
拓叶を一人残して、自動販売機を探す…
待ってて…