もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開




来年も…


拓叶の口から出た言葉に口を開ける…


まさか、拓叶の口からその言葉を聞けるなんて思いもしなかった。



「そう思ってたの…あたしだけかと思ってた。」


『は?
そんなわけないじゃん…』


「ははっ、ありがと」


『それに…初めての打ち上げ花火が…
藍の隣でよかった。』



初めての打ち上げ花火…

本当に初めてだったんだ…



『小さい時、初めて打ち上げ花火の音を聞いた時…怖くて震えたよ。』


「うん」


『今日も一発目の花火の音が怖くて、藍に手を伸ばそうとしたけど…恥ずかしくてさ。
でも、藍が裾を引っ張った時…怖さが吹き飛んだ』



そう小さく笑った拓叶。

強がらなくていいんだよ…

あたしの前では…



「拓叶…」


『…風呂、先に入れよ?
身体冷やす前に』



頭を優しくポンポンっとされ、うんっと頷く。


拓叶の色んな表情が見たい。


もっと、拓叶を傍で感じたい。


これは盛大のわがままかな…?






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