もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
この声…
『母さん…?』
「あなた…まだ生きてたのね。」
冷たく言い放たれた声…
『母さん…』
「っ、その声で呼ばないで!!」
その瞬間、頬を叩く音が響いた…
ジンジン、ヒリヒリする頬…
「もう…二度と顔を見せないで。
いいえ…あたしがこの街から出ていくわ。」
『…』
「たくさん、苦しみなさい。
あなたは幸せになってはいけないの。」
遠ざかっていくヒールの音…
手足が震えて息が乱れる…─────
『はぁ…はぁ…っはぁ…』
ひたすら、母さんの言葉が耳に谺響する…
膝をついて前に倒れそうになる…
『母さ…ん…』
「拓叶!?」
『はぁ…はぁ…ごめ…ん…なさい。』
「え?」
『痛い…よ…苦しい…よ…っはぁ、はぁ、俺…』
自分が何を言っているのかも分からない…
目の前に居るのは…藍?
視界がだんだん暗くなる…
─拓叶 side end─