もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
拓叶の腰に手を回して、ぎゅっと抱きしめると、拓叶も同じぐらいの力であたしを抱きしめてくれた。
「ねぇ、守り事…作ろうよ」
『守り事?』
ぎゅっと抱きしめる手を緩め、あたしの顔を不思議そうにみつめる拓叶。
「例えば…、何か悲しいことがあったらなんでも話すとか、こんなこと言ったら…とか考えないでさ!そしたら、一人で抱え込むことないでしょ?」
『藍…』
「前にも言ったでしょ?
辛さや悲しみや喜び…全部半分個がいいって」
『…あぁ』
目に薄らと涙を浮かべる拓叶…
その目尻の涙にそっと指先で触れる…
指先に伝う温かい涙。
「だから、悲しい時は言ってよ?
無理に笑ったりしなくていいからさ…
そりゃ、初めは難しいかもだけど」
『…心配かけてごめんな。俺…』
「ばーか!
心配掛け合って支えていくのがカップルじゃないの」