もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



今まで、誰と誰が付き合ってるだとか

誰が誰を好きだとか

そんなこと、どうでも良かった。


のに、今は違う。


心から二人のカップル誕生に嬉しくて堪らない。


学祭一日目が終了の帰り道、夕焼け空。

目の前を手を繋いで歩く二人をみつめる。


二人の笑い合う話し声、伸びる影。



「ふふっ」


『どうした?』


「二人を見てると幸せだなーって。」



その瞬間、手を強く握られて胸元へ引き寄せられた…



「ちょっ!?」


『俺とも幸せ…感じてよ』


「ち、近いから!!」



『お二人さん、お二人さん。
そういうのはお部屋でして下さい。』



棒読みの漣くんの声と、クスクス笑う円ちゃんの声。



『っぷ。あははっ、冗談だって!』


「たーくーとー?」


『そう怒んなよ?
続きは家で…な?』



耳元で呟かれ、思わず耳が熱くなる感じがわかった。


ほんと、拓叶は〜!!!!


…でも。


ものすごく楽しくて嬉しくて…


怒ってることがバカバカしくて、夕焼け空に高笑いすると、拓叶もつられて笑った。


この感じ…堪らない。




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