もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
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ふと目が覚めると、窓の外は真っ暗で綺麗な月が見えた。
『藍…』
ぎゅっとあたしを抱きしめる拓叶…
寝言…可愛い。
拓叶の髪に触れ、頬に触れ…唇にそっと触れる。
「拓叶…ありがとね…ひくっ…
あたしのこと…ひくっ」
また溢れ出す涙…
『ったく…泣いてんじゃねーよ…』
「へ…?」
ゆっくり目を開けた拓叶…
また涙を拭ってくれる指先に、どうしようもなく胸を締め付けられた。
『ほんと、何回泣きゃ気が済むんだ?』
そうクスッと笑ってあたしを抱き寄せる拓叶…
「だって…拓叶が優しすぎるから…」
『じゃぁ、俺が突き放せば泣かない?』
「それは…やだ」
『ははっ、まぁ、そんなことしねーけど。』
拓叶の胸元に顔をうずくめると、ドクンッドクンッと聴こえる心音…
『お前が泣いたら、その度に慰めるだけ。
でも、泣きたくなるほど辛くなる前に言えよ?』
「…ひくっ」
『これ、守り事の一つに付け加えな!』
「…うん」
泣きたくなるほど辛くなる前に言う…