もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開
守り事…
『…俺らって、傍から見れば…親が居なくて不幸で可哀想ってなるんだろうけど…そんなことねぇよな』
「うん」
『俺には、藍が居てくれるだけでいいから。
だから、悲しませたくないし、二度と苦しい目に合わせたくないし、トラウマから守りたい…』
「なんだかあたし…幸せ者だな」
『へ?』
「だって…こんなにも誰かに想ってもらえるなんて思ってなかったもん。
身体の虐待痕…これがあるからいずれ誰もが離れてくって思ってた。」
そっと自分のお腹の痣に触れる…
今でも脳裏に残る虐待の記憶。
ふと、ヒールで顔やお腹を蹴られる場面が頭にフラッシュバックした…
「うっ…」
『藍!?』
拓叶が咄嗟にがばっと起き上がり、あたしをぎゅっと抱きしめてくれた。
「大丈夫…ちょっと思い出しただけ」
『…』
「ごめんね?もう大丈夫だから」
離れようとするあたしを離さない拓叶…
『俺もたまに思い出して怖くなる…
だから…藍一人じゃないから…そんな気持ちになるの』
「うん。」