もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



ポケットの中はとても温かくて…



「あ!!カイロ入ってる!?」


『そ。さっき外は寒いからって西山さんがくれたんだよ』


「そうなんだ!温かいね」



他愛のない会話をしながら、道を歩くと周りの家には温かい明かりが灯っていて、ちょっと胸が痛くなる。


大晦日って、家族団欒って感じがする。


今年のクリスマスは拓叶と二人、イルミネーションを見に行ったり、美味しいパンケーキを食べに行ったりと、ものすごく楽しい一日だった。

左手薬指に付いている、拓叶がクリスマスにくれた指輪…

『まだ、安いものしかあげれないけど…』って、申し訳なさそうに渡してくれた。

ペアのリングがキラっと輝いていて、シンプルなリングがまた綺麗で…



「ふふっ」


『なに?どうした?』


「指輪、貰った場面思い出して幸せだな〜って」


『なっ/////』



すぐ頬を赤く染る拓叶。


値段なんて、関係ない。

どんなに安くても構わない。

大事なのは気持ちの問題でしょ?



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